ロボファイト18向け 緊急告知!!
2017年度版機体レギュレーション(LRC追加のみ)
 5月のロボファイト9以降の競技会で適応される機体レギュレーションです。
 ORCは従来と殆ど変更はありません(腕規定を廃し完全にROBO-ONE準拠になっています)。 
 SRCは、大きく変更されています。現行の多くの市販機が参加できる範囲内ですが、総出力値や、傾斜転倒限界角度規定など新しい要素を盛り込んでいます。また、SRCの趣旨に従い組み立てキットの新製品が発売された場合などこれを追う形で機体レギュレーションの見直しを行っていきます。
新クラスLRCの追加

競技別の機体レギュレーション

※1 競技装置は一定の体格のロボットに合わせて創られています。ですのでこれを超える場合は(例えばゲートをくぐれない等の)不利益、不具合が発生する可能性があります。これらをことを容認するならばこの規定は緩和されます。
※2 市販のロボット組み立てキットをマニュアル通りに組んだ状態をノーマルという。オプションを取り付けたり、改造を施した場合は自分で全項目を計測するのが原則。
詳細説明
※3 これは競技会規模など運営、募集の状況によってによって、0〜2.9kgの機体を集めるか、0〜1.8kgの大会にするかを、その都度変更します。
※4 ORCの機体レギュレーションは、至近のROBO-ONEと同等ですので、こちらから至近の大会ページの競技規則(PDF)を参照してください。
※5 LRCの機体レギュレーションは、至近のROBO-ONE LIGHTと同等ですので、こちらから至近の大会ページの競技規則(PDF)を参照してください。
 ここでは「サーボ」とは、ロボット用のアクチュエーターとして使用されるサーボモータの事を指します。本来の字義とは幾分離れますがギョーカイ用語とお考えください。

機体レギュレーションの各項目説明


総出力値の計算

※総出力値の単位は、便宜上、rp(Robot Power)とします。
※正式呼称は「ロパ」です。
※ワット(W)には、総出力値(rp)*0.098*3/3.14で変換できるようです。
※出力値(rp)の少数点以下第3位以下は無視して計算してかまいません。切り捨てても構いません。 ※JRSC賛同団体である香川ヒューマノイドロボット研究会(RoboCountryIV)で
総出力計算のページを用意して下さっています。これを使えば簡単に計算ができます。
※複数のサーボを使用している場合はそれぞれを合計します。(計算例参照)
※式中の「カタログ電圧」はメーカー公表数値(トルク、速度)時の電圧です。
 例えば、KONDO HVサーボのカタログ電圧は10.8Vす。
「実装バッテリ電圧」は自分がそのロボットに載せているバッテリ電圧です。
※KRS-2350 は、20kg/cmで計算してください。
※リンクなどの減速機構によるトルクの変化は考慮、計算する必要はありません。
※自作サーボや、DCモーターの場合は計測手段を提供していません。
 能力のある有志による第三者計測機関の設立を望みますが、現状では、自作サーボや、メーカー公称値が不明なサーボモータを使った機体はSRCには参加できません。

傾斜転倒限界角度の補足説明

※他の項目は、計算するだけであったり、定規や重量計のように既存の道具で計測できますが、これだけは自分で傾斜台を作らねばなりません。
右の写真はスチレンボードとアルミ板を使った例ですが、軽いロボットならスチレンボードだけでも十分でしょう。
角度出しが面倒であれば、香川ヒューマノイドロボット研究所さんのこちらを使えば簡単です。PDFで出力してくれます
※この項目は、機体の構造を直接規定せず(測定の)結果だけを規定するという意味で機体レギュレーションというより、ROBO-ONEの資格審査に近いかもしれません。 ※通常、1回戦の直前にこの検査は行われます。(※不戦勝の場合は2回戦以降) したがって、バッテリーや、発射体を全て載せた状態で計測します。
※但し、市販機や市販機改造機など審判の判断で検査が不要と判断した場合、あるいは進行上の理由などではやむを得ない場合はこの検査は保留とされます。審判が必要と判断した場合はその試合後に検査することができます。
※傾斜転倒限界角度は、大雑把に言うと重心の中心(垂直方向)が足裏(水平方向)の外にでるときの角度です。
 したがって、
 傾斜転倒限界角度が大きくなって倒れにくい機体に仕上がってしまった場合は、
 足裏を小さくするか、上部にオモリを載せるなどして重心を上げることで、対策してください。

足裏サイズの補足説明

※足裏サイズの規定は、傾斜転倒限界角度規定を補助する目的で設けられています。ですので審判が不要と判断した場合は、検査を行わない場合があります。
※脚長の計測は、原則として、胴体に最も近い脚部のピッチ軸の延長線と、これと平行に置いたときの足裏の延長線との距離です。
 ロール軸がない場合など、上の条件では複数の計測箇所が考えられる場合などは、最も短く計測された値を脚長とします。

全般規定
・当日は審判員やスタッフの指示に従ってください。
・当日は、貴重品、ロボット、PCは盗難などの可能性がないように各自が責任を持って管理してください。
・当日は、参加者や観客その他に危害が及ばないように各自が責任を持って安全対策をしてください。
・工具、ロボット、その他の機材は落下したり、付近を通行する人に危害を加えないように管理してください。
・バッテリーを充電したまま席をはなれないようにしてください。
・ハンダゴテの使用は禁止です。
・ロボットを故意に破壊するロボット、競技者は参加できません。
・格闘競技の場合、無線通信、競技者その他、相手のロボット以外を攻撃したり妨害する行為は認められません。
・人を傷つけたり、会場や設備を汚したり、物を傷つける可能性の大きいと思われるロボットの持ち込みや行為は禁止します。
・火、煙、水など液体、刺激の強い気体をともなった競技、演技などの行為は禁止です。
 演技、発表などどうしても使いたい場合は、全てが完成した状態で事前に許可を申請してください。
・会場や大会固有の規定(無線、禁煙、飲食禁止等)は、その都度発表されます。
・その他、スタッフが不適切と判断した行為を禁止します。

特例規定
 機体レギュレーションに違反しているものであっても、特例として参加を認められる機体があります。
 斬新な機構を組み込んだ機体や、試合に無関係な一発ネタを仕込んだ機体等がそれで、あからさまに(試合に)弱い事が条件です。
 演技/発表用の機体を、バトルなどに使いたい場合に適応されることが多いです。
 新規に特例を認めてもらうには、機体が完成した状態で申請してくだされは審査します。

参加可能な市販機(組み立てロボットキット)
 SRC(U1.8k)の規格は以下の機種がクリアできることを前提に作られています。
KONDOKHR-1(初代)
KHR-1HV
KHR-2HV
JR-PROPORB1000
RB2000
HPIG-ROBOTS GR-001
HiTECROBONOVA-I
デアゴスティーニROBOZAK
KYOSHOMANOI AT-01
VSTONERobovie-X
 但し、全てノーマルの状態にある場合に限ります。
 「ノーマル」であることを満たす条件は以下のとおりです。
@マニュアル通りにに組み立てられていること。
A標準のバッテリーを搭載していること。
B標準ではないサーボやオプションパーツの追加や交換をしていないこと(ジャイロなどのセンサー類とLEDは基本的に例外とする)。
C外装(カバー、服など)や重り等をとりつけてない事。
Dフレームの加工を行っていないこと(塗装、アルマイトなど表面加工を除く)。  また、ORCの規格は、ROBO-ONEに依存しますので、上記機種でもROBO-ONE規定をクリアしない可能性がありますが、特例としてノーマルの状態のみ参加を認めます。

市販機の改造はどの程度まで?
 厳密に言うと、本来の機体レギュレーションを全てクリアした機体です。
 初心者が最初に行うべき(行いたい?)改造(非ノーマル化)は腕の延長と外装でしょう。
 腕の長さはメジャーで計測すれば規定内に作るのは簡単ですし、通常、外装(服やカバー)を取り付ける程度では、機体レギュレーションをオーバーすることはまずありませんが。ただし、重量の増加には気をつけましょう。
 次に簡単なのは足裏の拡大ですが、これは傾斜台を実際に作って、傾斜転倒限界角度を調べてやる必要があります。
 オプション機器については、今後、メーカー様に協力を仰いで情報を収集したいと思います。

ロボットの規格について
■ 基本的な考え方 ■
 ロボットは、絵画や音楽と同じ創作物であるとロボットフォースでは考えています。しがって本来ならば何の制限を設けるべきではありません。自由な発想で創るべきです。ですが競技にせよ、コンテストにせよ、あるいは単なる集会にせよ、人があつまれば、意識的にせよ、無意識的にせよ、優劣を競う事になるのは避けられません。そうであれば何らかの基準が必要です。それが規格という規制になります。
 また規定には言葉通りの意味だけでなく、それが決められた背景が必ずあります。

■SRC■
 「エスアールシー」あるいは「サーク」と読みます。
 「SRC(Standard Regulation Class)」は、「小型機/市販機部門」とも表記され、KHR-1に始はる市販組み立てロボットキットのユーザーの為の規格です。
 元々は現役の市販ロボットキットを基準に策定していますが、市販機そのままでは、機体を工夫する余地がなくなりますので、ある程度の改造の幅を持たせてありますし、自作派小型機もこの規格内であれば参加できます。
 SRC規格は市販機改造機や自作小型機や幅広いユーザーが、ロボットを長く楽しめる事を前提に規格は改定されてきました。
 ロボットはどんな機体レギュレーション(機体規定)があってもその隙間をついて、極端な構造を作ることができます。またそもそも規定だけで規制するべきとも考えていません。厳しい規制は副作用もあるのです。
 SRCという規格は、初心者を含む、できるだけ多くのロボットユーザーができるだけ同じように楽しめる環境を生み出すための手段です。決してその規格内で試合に強いロボットを作りだす競争をする事だけが目的ではありません。
 機体レギュレーションやルールは目安に過ぎないのです。

■ORC■
 「オーアールシー」あるいは「オーク」と読みます。
 これに対して「ORC(0ver Regulation Class)」は、「大型機部門」とも表記され、SRCの規定に当てはまらないロボットが参加するクラスです。
 SRCに参加しているロボットも参加できます。
 原義ではSRC以外の全ての2足歩行ロボットを無制限に許容する機体レギュレーションですが、現実には無制限にすると競技会としては収拾がつかなくなります。
 そこで、ロボファイトより伝統があり、ハイエンドな競技者が多いROBO-ONE(ロボワン)の大会規則を便宜上、ROBO-ONEの規定(至近の大会の規則を当てはめる)をほぼそのまま当てはめています。
 これはROBO-ONEに出場している機体が簡単にロボファイト/ロボゴング参加できるようにする処置でもあります。
 また、最近で、ORCは、ROBO-ONE決勝出場権認定大会(ROBO-ONE地方予選)として機能しています。
 尚、ルールに関しては運営上の理由で、SRCと同じものが使われています。

■競技と機体レギュレーション■
 SRCとORCのバトル(挌闘)競技は、始めに機体レギュレーションありきで、競技の内容が決まる傾向にありますが、逆に競技(競技設備?)の内容が機体レギュレーションを決める傾向にあるものがあります(由来は別として結果としてです)。
 それがSWORD7やロボスターで割と機体設計の自由度、許容度が大きいです。SRC機体や、ORC機体という機体規格の呼び名はありますが、SWORD7機体や、ロボスター機体と言った機体規格の呼び名はありません。
 部門としては、SRC部門、ORC部門と並んでSWORD7部門、ロボスター部門は存在します

SRCの規定改定の説明
 SRC規格の2009年度の改定について説明しておきます。
 ロボファイト、ロボゴングが始まったばかりのころは、まだ競技会もそれぼど頻繁に開かれてるワケではなく、競技会への参加経験があろうがなかろうが、初心者は初心者という分類で問題はありませんでした。というかほぼ全員が初心者だったといえるでしょう。
 ところがユーザーも増え、競技会が頻繁に開かれるようになると以下の2つの事情が発生します。  まず、ひとつめは、
 ユーザー同志のコミュニティが生まれ、その中で情報を交換し、切磋琢磨するわけですから直接、競技に関する知識と技術は飛躍的に向上します。もちろんこれ自体は歓迎すべき事です。
 そして、ふたつめは、
 このコミュニティは意見の交換や個人的な交流もありますからコミュニティの中での「常識」や「不文律」が成立していきます。その結果、それまでの蓄積した知識やノウハウう否定するような手法は受け入れにくい気風も生まれ、地域や個人の嗜好に依存したコミュニティ単位の文化が定着する事になります。これ自体はロボットマンシップ等の精神の育成の場になるなど歓迎すべき事です。

 ですが、この2つにより結果的に、競技会に参加した事のない人との間にはスキマが生まれてしまうわけです。

 主に1つめの問題をを解消する事を狙ったのが、今回のSRC規定の改定で、
 主に2つめの問題をを解消する事を狙ったのが、JSRC(ジェイサーク)構想です。

 そのSRC規格の改定の骨子は以下の通りです。
 ・市販機の能力(の一部)を数値化し、これを元に新しい機体レギュレーションを決めることで、突出した機体の出現を抑制する事。
 ・規定の解釈の差をできるだけ埋める事。
(ですので、解釈の難しい改造機/自作機の別や、リンク機構の有無は盛り込こまず、傾斜転倒限界角度のように構造ではなく結果で判定する方法を盛り込みました)。
 の2点です。

 また、重量1.8kg以下のものと、より大きな1.8kgを超える機体を独立したクラスにしました。これが新規参入者にとって、見た目の印象が市販機とあまり違わない体格の機体が多い1.8kg以下級が初心者にとって結果として入門クラスろなることを期待しています。

 尚、上では「市販機」と表記していますが、実際はある程度の強化改造余裕を見た上限機(SRC内ハイエンド機)とでも呼ぶべき仮想機体を元にしています。

 SRCには、体格が大きく素人目に「市販機」と異なって見える機体の多い 1.8kg超級(O1.8k)があります。
 バトル競技の場合、体重差は大きな意味を持つという事だけでなく、
 この上限機の潜在能力(総出力)は、(効率的に組み込むことは比較的難しい減速機構を使うなどの)アイデア次第では、通常の市販機より重くて大きな機体を動かすことができます。これらの機体の可能性を試して貰うためにあります。  そして費用のかさむORCとの中間点としての意味としても必要です。

 最終更新 2009.2.6

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